よりみち日誌

記録しなければ忘れてしまう寄り道にこそ、感動の物語があるのではないでしょうか。

Yorimichi #14:那須塩原でタイムボカン!

これは一体何なのか?


ご存知の方がいらしたならば、ご教示いただきたいのです。


那須塩原のキャンプ場。

露天風呂に向かう途中、奇妙奇天烈なモノに遭遇した。


真っ白い卵の殻状のものから、真っ黄色な棒が延び、その先に真っ赤な玉が付いている。


この真っ赤な玉を「ポチっとな!」と押してみたならば、どこか遠くで、想像を絶する何かが起きてしまうかもしれない。


想像を絶する何かとは、例えばこれだ。


すごく嫌な人がいて、その嫌な人は、ムラゴンの仲間達に対して、とても不愉快な行為(嫌な事を言う、嫌な事をしてくるといった事)をしている。その人をここでは【イヤナヒト太郎さん】と仮定する。


誰かが那須塩原の奇天烈な真っ赤な玉を「ポチっとな」と押してみると、イヤナヒト太郎さんのお腹がピカ〜と光を放ち、お腹が割れ、その割れ目からワンちゃんのマーチングバンドの演奏が始まる。

次に、イヤナヒト太郎さんの口がカパ〜と開き、中からベルトコンベヤーがニョキニョキ出てくる。

そしてそのベルトコンベヤーから、小さ〜いイヤナヒト太郎さんがたくさ〜ん出てきて、行進しながら、「ゴメンナサイ♪ゴメンナサイ♪…」と叫んでいる…。


皆様。

もしもこの先、嫌な人に遭遇したら、何処かで誰かが「ポチっとな」して、そんな事が起きるという想像をしてみてください。


それで少しでも余計なストレスを抱えずに済むようなことがあれば幸いです。



話は戻って那須塩原です。

露天風呂に到着する寸前、これを発見しました。


真っ白い卵の殻状のものから、真っ黄色な棒が延び、その先に真っ赤な丸い板が付いている。


あの丸い玉がカパ〜と開いております。


これはキノコなんですか?

ご存知の方がいらしたならば、ご教示いただきたいのです。


Yorimichi with 「タイムボカンの歌」山本 正之 サカモト児童合唱団

Yorimichi #13:奥山田の滝と打ち水マン

「…一体誰が着るってんだ…?こんなもん…」


梅雨明け宣言が出されたこの日は、午前中から30度を優に超える猛暑日。


暑さのピークを迎えんとする午後1時、私を含む14人の男女は、机上に置かれる4色のコスチュームを囲み立ち尽くしていた。


ここは、とあるマンションの中庭。

1時間後の午後2時より、年に一度の恒例行事「打ち水大作戦」が開催される。

私達14人は、本年度において晴れて立候補もしくは抽選により選出された、マンションの理事会メンバーである。


中庭随所にビニールプールを用意し、焼け石に水などと無粋な事を言わず水を撒き、地球を少しでも涼しくしよう、という素晴らしい趣旨のイベントだが、実情は子供達の壮絶なる水合戦の、まさに戦場。


「…こんなん着たら体感温度10度近く上がるんじゃないですか?」

理事会渉外担当の男性が言う。

「…かなり使い古されてるな…。手のところは破れてるぞ…」

理事会駐車場担当がコスチュームを手に取った。

4色のコスチュームとセットで「打ち水マン」というタスキが置かれている。


「…打ち水マン…」

小さい声で呟いたのは、書記担当の女性。


マンションの管理会社が気を利かせて用意したこの戦隊モノのコスチュームは、赤、青、緑、ピンクの4色。男性3名と女性1人のパーティが想定されていた。


そしてその中のひとつを、私が着る事になる。




半ベソで着替え、四人で外にでる。

「みんなー!打ち水マンが来てくれたよー!」

という管理人の声。

それまで水鉄砲の乱打戦に興じていた数十人の子供達が、一斉にこちらを向き、数秒間辺りがしんとなる。

そして次の瞬間、手に銃を携えた小さな戦士達が、狂喜乱舞してこちらに攻め込んできた。


「うおおおおおお…」

「きゃーーーーーーー…」

「うひゃひゃひゃひゃひゃー…」


瞬く間にコスチュームが水浸しになっていくのが分かる。


私は、やられていく仲間達を視界で確認しながら、(あの時は涼しかったなあ…)と、ある地での寄り道体験を回想していた。


子供達の雄叫びがだんだん遠くなり、私の頭には、勢い良く流れ落ちる滝の音が響いてきた。



長野、小布施に行った時に、地元の方に勧められて寄り道したのが、高井郡奥山田にある「雷滝」だ。




松川渓谷にあるその滝の別名は、裏見の滝。

その名の通り、雷鳴を轟かせて流れ落ちる滝を、裏側から見る事ができる。


表側から滝を見ると、山の上から轟々と迫ってくる水流のスケールに圧倒され、辺りに立ち込めマイナスイオンに心洗われる。


裏側から見ると、雷滝は、また違った表情を見せてくれる。


小さな洞窟のような空間から《裏見の滝》を鑑賞すると、あっという間に上から下へと流れ落ちる滝の断片を、間近で体感する事ができる。


岸壁の額縁から雷滝をみると、滝なるものが、水が流れ落ちるほんの一瞬の集積から成り立っている事を痛感する。


滝とは、永い永い水の旅路の、刹那的な断片の集積である。

裏側に周らねば、物事の本質は見えてこない。



打ち水マンの裏側での我が回想は、突如として肛門を襲った衝撃によりかき消された。

「こいつの弱点見つけたぞー!!ケツだーー!」

雷滝ほどではないが、なかなかの水力をもつ水鉄砲の応酬が、私の顔面と肛門近辺を照準に始まった。


コスチュームは水を吸うと体に吸い付く。

顔面のマスクがぴったりと口に吸着し、呼吸がままならない。


もうこれ以上は耐えられない、そう思った時、私の頭の中で何かが弾けた。

私は雄叫びを上げながら、自らビニールプールに飛び込んだ。


ばっしゃーーん!!


きょとんとした視線を一身に集め、私は周囲の冷笑をかった。


子供達も冷たいもので、こいつはサムいとばかりに私への攻撃を止め、別の対象へと銃口の向きを変えたのだった。


なぜこんな事をしてしまったのだろうか…。


全て知り尽くしていると思い込んでいる “自分自身の裏側” が、案外一番、見えていなかったりして…。


Yorimichi with 「MIND YOUR STEP!」SNAIL RAMP


Yorimichi #12:鎌ケ谷無限loop

「東経140度」

Jack Johnson の「Gone」を聴きながら良い気分で鎌ヶ谷市を歩いていると、道路でそんな表記を見つけた。


北はロシア、南はインドネシアやオーストラリアを通る東経140度。

日本では、栃木県宇都宮市、福島県会津若松市、秋田県大潟村などを通っていると、鎌ヶ谷市のホームページにある。


東経140度かぁ。この延長線上に色んな国があるなんて、普段は想像もしないなぁ…。


そんな時、携帯電話が鳴る。


…!!会社の先輩からだ!!


胃がキリリ…。


もしもし…


電話に出ると、不機嫌そうな先輩の声。


実は私、私情により、昨日から会社を休み、2日間行われる「防火管理講習」なるものを受けに鎌ケ谷まで来ていたのだ。

2日間頂いたお休みに3連休が組み合わさり、繁忙の中5連休してしまっているのだから、その尻拭い状態にある先輩が不機嫌なのも無理はない。


あれやこれやと5分ほど話をすると、また「東経140度」の所に来ていた。



ああ…。


電話を切ってため息をひとつ。


もともと方向オンチだが、電話しながらで集中力を欠いていたのだろう。同じ所をぐるりと回ってしまったようだ。


鎌ケ谷市という体の中をグルグルまわる血液。それが私だ。


鎌ヶ谷市は千葉県の1組織であり、千葉県は日本、ひいては地球という星の1組織。


そんな星達の集合体である太陽系は、実は「マイケル」という名の生き物の1細胞であり、「マイケル」の居る宇宙もまた、「ヤマモト」の1細胞にすぎない。


そしてその「ヤマモト」が居る宇宙は、なんと私の白血球のひとつにすぎないのだ!


大きな世界と小さな世界はループのように結びついている。


そんな中において、私の5連休問題など、なんと些細なことか…。


…という風な事を妄想していたら、気持ちが軽くなってくる。


Jack Johnson の「Gone」を聴きながら良い気分で歩いていた。


そんな時、携帯電話が鳴る。


…!!会社の先輩からだ!!


胃がキリリ…。


もしもし…


電話に出ると、不機嫌そうな先輩の声…。



Yorimichi with 「Gone 」Jack Johnson