よりみち日誌

記録しなければ忘れてしまう寄り道にこそ、感動の物語があるのではないでしょうか。

Yorimichi #23 宇宙人を食べられる所をご紹介します。

人類が滅亡した後、ある生物が人間に代わる進化を遂げ、人類を上回る文明を手にしたそうです。


彼らはその優れた文明の力で、時空を自由に行き来できる、いわゆるタイムマシンを作り、自分達の前に地球を支配していた『人間』の世界を頻繁に見に行くようになります。


見つからないように上手くやりましたが、時折その姿を人間達に見られてしまう事があり、人間達は彼らを『エイリアン』と呼ぶようになりました。


彼らが絶対に訪れたくない地域が、日本にあります。

それは、佐賀県。


そこでは、彼らの先祖である『ムツゴロウ』が、無残な姿で人間達に食されているからだそうです。


Yorimichi #22:残酷な美味をありがたくいただきます

これから産まれてくる尊い命。

まだ身体を持たない、これからの命。


それを母親は宿している。

その腹に、黄金の命を宿している。


母親はいずれ子を産み、子もいずれ親となるだろう。


その未来を私は嬉々として奪った。

母親と、これからの命を、同時に焼く。食べる。


本当に美味しかった。


ご馳走さまでした。


Yorimichi #21 憎悪と悔恨の2611




「…残念ながら、今回は駄目でした…」


横にいる初老の男性はそう切り出すと、“残念ながら今回は駄目だった理由” を、私に丁寧に説明してくれた。


(…駄目だったんだ…。)


予想以上に私は落ち込んだ。


その落ち込みはやがて後悔となり、最後には憎悪へと変貌した。


2611。


憎きこの数列…、2611。


この4桁と出会ってしまったのは、2ヶ月ほど前。


あの最悪な出会いは、それ以来今に至るまで、私の頭の中から片時も離れることはない。

お気に入りの服に付いて取れないシミのように、不愉快な異物として脳裏にこびりついている。


あれは、いつも通りの平日、いつも通りのメンバーで、いつも通りのランチタイムを過ごしていた時だった。


なんとな〜く財布から自動車の運転免許証をだして、なんとな〜く免許の有効期限を見た時にその数列と出会ってしまった。


その運転免許証の有効期限が、私のいつも通りの慎ましい時間を破壊したのだ。


有効期限 平成26年11月。


…ん…?


26年?11月…?


2611?


今は…?

2710…?


凍りつくランチタイムメンバー。

ほっぺたをつねる私。

お願い、これは夢だよね。

夢じゃないなら、今年は平成26年だよね…?


周りの顔つきを見て、事態が良くない事を確信する。


引越した私の新住所に、免許更新の通達が来なかったことは、言い訳にならないこのご時世。


不幸中の幸い、ギリギリ失効1年を過ぎていなかったので、私は仮免状態という事だった。


教習所に問い合わせたら、仮免からの受講コストは20万程度との事。


私は免許センターでの一発試験という寄り道を選択した。


学科試験は合格。今日は技能試験。


冒頭の一幕は、技能試験終了時の事で、久しぶりに皆さんに聞いてもらいたいお話なのです。




「…残念ながら、今回は駄目でした…」


横にいる初老の男性はそう切り出すと、“残念ながら今回は駄目だった理由”を、私に丁寧に説明してくれた。


(…駄目だったんだ…。)


予想以上に私は落ち込んだ。


「そもそもこの試験は、運転技術を見る試験というよりは、安全な運転を…」


(駄目だったんだ…なんで免許の期限にもっと早く気がつかなかったんだろう…)


「あなたの運転は目視も甘く、車を避ける際にウィンカーも出さず…」


(…ちくしょう…。…ちくしょーー!!)


再試験はクリスマスイヴです。


271224


が、素敵な日になりますように…。



Yorimichi with 「仮免許証」幕張運転免許センター